2014.05.20

KMC発 「系列電承ネットワーク」システム

ドイツ発で考える工場と題して、シーメンス・ダイムラー・ボッシュなどの主要企業が「第4の産業革命」を起こそうと模索している。例えば、自動車の生産ラインでは車体のICタグに型式や必要部品、組み立て手順など必要情報が記録され、近づくと「5枚のDOORが必要です」と作業が指示。ロボットが指示を聞いて動く。ロボットと車体の会話だ。狙いは多品種小ロットの製品を量産並みのコストで作る。モノ同士が会話して製造・組み立てが行われる世界。(日経新聞)

GEは工場運営そのもののサービスを展開する。では日本は?

KMCでは、新「系列電承ネットワーク」によるものづくり革新を提唱している。旧来、日本の伝統的な系列によるものづくり集団では、あうんの呼吸で大企業メーカから中小企業まで結ばれていた。メーカの不確かな図面や、発注でも中小企業の技術者は「意」を組んで量産に耐えうる設計データ、金型に置き換えてしまう。例えば、メーカの製品図には、抜きテーパや部品同士の公差配分もない。昔も金型や成形・プレス・鍛造など生産機を知らない若手設計者もいた。外注メーカの技術者がその部分を補い、世界最高の品質を作り上げていた。しかしながら、最近はグローバル化という名のもとに、生産の海外移転で国内の高い生産技術は消滅しかかっている。特に電気関連は、その姿が消しつつある。唯一、自動車ががんばっているが、底辺では部品屋も金型屋も倒産・廃業・転業で従来の系列は崩壊している。したがって、思わぬところで不良やリコールなど大災害になり火消しに大金を使うはめになる。そこで、国内外問わず、メーカ、Teir1、Tier2、Tier3の単品部品までの高い品質管理・トレーサビリテイが要求され始めた。

KMCでは、製品・金型・金型部品・生産機(成形・プレス・鋳造等)作業者、をQRコード(RFID)で個体認証し、メンテナンス記録、測定記録、異常記録、変換点記録を組み合わせて、工場内のすべての管理情報を「金型・生産電子カルテ」システムを中心に工場内ネットワークで構築している。実際、自動車メーカ・Tier1からは、実は、内製している部品は20~30%、本当の問題は外注している部品・金型の管理にあると言われる。そこで、KMCは、外注先と国内外問わずネットワークで結び、新たにICTによる電子系列網を構築することを提案している。

KMC発の「系列電承ネットワーク」システムがそれだ。金型・部品発注・受け入れ検査にはXVL形式のVIEWERを備えた「3D電承帳票」を備えている。プロセス管理には「プロセス電承」で中国生産の部品もAssy組み立てまでの管理下に置くことが可能。これで、トレーサビリテイも協力メーカ含めて万全の態勢が出来上がる。加えて、メーカと部品・金型業者の生産技術ノウハウ・生産ノウハウでお互いの品質・生産を監視できる新たな電子系列システムが完成する。

勿論、セキュリティなどまだ越えなければならない壁があるが、これからの日本のものづくりは新たなステージへ向かっている。底流の現場ノウハウなしに製造ICTは浸透しない。BIGデータに惑わされず、足元の中小企業との電子系列を真剣に考える時が来た。

KMC 代表取締役社長 佐藤声喜